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LABORATORY NOTEBOOKはなぜ必要か

LABORATORY NOTEBOOKの目的には、「権利保護」と「研究活動における記録」という二つの側面があります。

権利保護

権利保護的側面から見た場合、LABORATORY NOTEBOOKは証拠物としての機能に大きな特徴があります。研究者にLABORATORY NOTEBOOKを使用することを義務づける法律は米国にありません。しかし、LABORATORY NOTEBOOKの適切な使用が、多くの場合法律上の要求を充たす最良の方法となることは事実であり、実際に証拠物としての効力を発揮しているのは過去の判例上から見ても明らかです。LABORATORY NOTEBOOKが証拠として認められる根拠は、伝聞証拠(hearsay evidence)の例外に基づきます(連邦証拠規則第803条(6))。

出願した発明について審査官から拒絶通知が届いた場合、引例に対してLABORATORY NOTEBOOKにおける記録を基に応答することができます。引例を回避しようとして補正するよりもリスクは少なくなる可能性があります。

発明日の立証が争われる場合、LABORATORY NOTEBOOKは最大の効力を発揮します。LABORATORY NOTEBOOKにおける発明日が証拠となるには、記入者の署名、日付、証人によるサイン等が確実になされていることが不可欠です。そのためにも、LABORATORY NOTEBOOKの記入・管理については、十分な社内体制を確立した上で取り組む必要があります。

特許の有効性、最先の発明を立証しなければならないケースにおいても、LABORATORY NOTEBOOKはその効力を発揮します。また、実験データをLABORATORY NOTEBOOKに収録しておけば、PL訴訟においても状況を有利にすすめられる場合があります。旧雇用者が他社へ自社の研究内容を持ち込んだ場合、有効な証拠物となるのもLABORATORY NOTEBOOKです。

LABORATORY NOTEBOOKの導入は、ある程度の費用と多大な労力が必要です。しかし、一旦軌道に乗ってしまえば、それ程の負担はかからず、むしろ研究開発の促進を助長するものになります。また、訴訟に巻き込まれた場合の費用と労力を考慮すれば、LABORATORY NOTEBOOKの導入に必要な費用と労力は微々たるものといえましょう。

研究活動における記録

上記二つの事項はLABORATORY NOTEBOOKの基本的な存在意義といえます。

正確な発明者の記録における利用

もともとLABORATORY NOTEBOOKの目的は訴訟やインターフェアランスではなく、正確な発明者の確定にありました。ある発明が着想されたページをめくれば、誰がその発明に至ったかは明らかです。個人主義が発達した米国の企業の多くは、従業者発明の判定に際して生じ得る諸問題を経験上よく承知しており、こうした問題を避けるために、研究者に対してLABORATORY NOTEBOOKを記録し、一日の業務の終了時に証人の面前でそれに署名し、日付を記入するよう要求しております。このような作業は、単に優れた研究を記録するという要素とともに、その発明が誰によってなされたかを証明するために必要不可欠なのです。日本においても各企業において発明報奨制度が導入され始めましたが、LABORATORY NOTEBOOKは発明者確定の意味でも最適といえます。

企業資産としての利用

企業においてLABORATORY NOTEBOOK本体に記録された内容は雇用者の所有物となります。米国企業や研究所では、研究者がノートを研究所外に勝手に持ち出すことを厳重な管理体制を持って禁じております。LABORATORY NOTEBOOKの記録が企業資産といわれる所以です。LABORATORY NOTEBOOKの記入は企業での研究活動の一部であり、研究活動を残すことにより、初めて研究は終了したことになります。企業の研究活動の一部として実験や観察を記録することは、いわゆる研究報告会などでそれを分析し、議論し、考察する機会を提供し、今後の研究開発に役立つことになります。また、逆に無駄な研究を省く1つの目安となります。LABORATORY NOTEBOOKは企業が有する権利(発明)を記録したもののみならず、将来的な研究開発の設計や、非生産的な研究を防ぐ指針としての価値もあるわけです。

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