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2008.10.16
韓国で日本は“近くて遠い国”とよく言われています。東京はまさに看板、言葉を除いてはここがソウルではないかという錯覚を起こすほど両国の風景は凄く似ています。しかし、実際来て見た日本は確かに韓国と似ていながらもやっぱり異なる国であるということを実感させてくれます。東京での毎日は韓国との違いの発見の連続で、それだけでもとても面白いです。東京に来てびっくりした韓国と日本の違いを思いつくままに書いてみますので、ああ、そんな違いがあるんだとお気軽に読んでいただければ幸いです。
まず、今回は韓国と日本の交通事情について簡単に比べてみます。
日本の運賃って高すぎ
日本の交通機関を利用する時に一番違うと感じるのが日本の運賃の高さです。韓国も物価が段々高くなってきて日本の物価並みのものも結構増えたのですが、運賃だけは韓国のほうが未だ圧倒的に安いでしょう。だって、ソウルのタクシーの基本料金が190円なのに東京は710円、ソウルは夜12時から午前4時まで割り増し料金なのに東京は夜10時から午前5時まで割り増しですから、東京のタクシー代は韓国人にとっては本当に高すぎます。それに韓国のバスは距離が遠くなっても一律基本料金、例えば市内100円、市外-市内乗り入れで180円前後で済む場合が多いのですが、日本は都心をはなれると各停留所又はいくつかの停留所ごとに追加料金となる場合が多いので公共交通機関を利用しても大金です。他にも、ソウルには今のリ・ミョンパク大統領がソウル市長だった時導入された乗り換え割引制度というのがあって、バスや地下鉄を何回乗り換えても1時間以内であれば最初の基本料金で済むのですごく割安なのです。韓国ではこの運賃でさえも昔より高くなりすぎと言われたりしますが、日本に来てみたら韓国の運賃には文句を言うどころか感謝したくなります。
バスの運転手さんの運転マナーが羨ましい
日本のバスに乗っていたら目の前に“お降りの際はバス停に着いてから席をお立ち願います。”という表示が目に付きました。もし韓国でバス停に着いてから立ち上がりドアの方に歩いたらきっと運転手さんに“もっと早く降りる用意をして下さい”と言われるか、何も言わずそのバス停を通り過ぎてしまうかもしれません。韓国の場合、バスに乗る時もゆっくり乗ると運転手さんに“早く早く”って急がされますし、乗客が座るまで待たないですぐに出発する場合が少なくありません。また、バスから降りる時も、もちろん下車ブザーはありますけれども、停留所に着く前にドアの前まで移動して、降りるつもりだということをちゃんと見せておかなければなりません。これは運転手さんだけの問題ではなく、他の乗客も同じでゆっくり乗ってゆっくり降りる乗客がいれば「なんてのろまなんだろう。みんな急いでいるのに。」という視線を送りますから韓国人の生活リズム全体がせっかちなのでしょう。そんなわけで、私はさっさと乗って、さっさと降りるのが習慣になっていたのですが、日本に来て、乗る時も降りる時もバスの運転手さんがゆっくりと待ってくれて、何をおいても乗客の安全最優先って感じがすることに接して、改めて羨ましいと思いました。韓国も最近運転手さんのマナーが前よりだいぶ良くなってはいますが、「早く早く」主義は未だ残っている感じです。韓国の運転手さんや他の乗客も是非日本の余裕やマナーを見習ってほしいと思います。
日本の時刻表ってすごい
韓国と日本の交通の面でもう一つ違いがあるとしたら、韓国では(遠距離の電車や本数の少ない田舎のバス等を除いては)市内の地下鉄やバスに時刻表がないということが挙げられるでしょう。いや、時刻表はあることはあって、始発と最終便の時刻はちゃんと決まってますが、それ以外の時間帯では決められた到着時刻というのがなくて、5分間隔とか20分間隔で運行って書いてあるだけなのです。だから私たちは、今の時間帯だったら最長であと何分後に次の便が来るだろうと予想するしかありません。しかし、日本では電車、地下鉄やバスともに全ての時間帯に到着時刻が表示されていて、そして全て感心するほど定時に来てくれるのでとても便利です。しかも、たった2分遅れてもちゃんと謝りの放送が流れるのを聞くとやっぱり日本は違うなと感心するしかありません。日本の時刻表のような良いものは一刻も早く韓国にも導入されてほしいですね。