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2008.11.10
ロシアへの特許出願は2003年に3万件強であったが、直近の2007年では約4万件となっており、この5年間で約30%の件数増加となっている。特にこの出願件数増加を牽引しているのは、ロシア国内企業からの出願ではなく、外国企業からのロシア特許出願である。
ロシア国内からの出願は2003年から2007年にかけて約10%ほどの増加に留まっているのに対して、外国からの特許出願は約2倍の規模に増加している。これにより、ロシア特許出願件数に占める外国出願比率も2003年に19%であったが、2007年には30%まで増加している。
※なお、これまでのBRICsフォーカスで取り上げてきたインドやブラジルと比べると、外国からの出願比率は低い。
図2は2007年ロシア出願特許の国籍別分布を示している。
上述の通り、海外企業からのロシア特許出願は増加傾向を示しているが、その中でも積極的に出願しているのはアメリカ(3142件)であり、ドイツ(1766件)・日本(904件)と続く。日本からのロシア特許出願は2006年に比べて20%ほど増加しているが、1位アメリカ・2位ドイツとの差は大きい。なお他のアジア勢としては韓国(595件)で外国勢で6位、中国(157件)で13位となっている。
(IP総研・主任研究員 野崎篤志)