- 知財情報
- アーカイブ
2009.03.02
NGB IP総研では、この華為技術有限公司が公開した特許の状況についてデータベースDWPIによる調査を実施した。
図2は1993年から2007年の中国、国際公開、米国での特許公開件数の年間推移を示したグラフである。図2を見ると、特許公開件数は2001年頃から、中国で伸びはじめ、2005年-2006年では急激な伸びが見られる。その後、PCT(WO)国際公開件数はいまだ増加傾向にある。
次に、Huaweiが国際出願している特許のうちで、現在までに何件程の特許が日本の国内段階に移行されているかを調査した。
その結果、Huawei名義で現在までに国際公開されている特許4287件のうち190件が国内段階に移行されている。 それらの技術的内容を付与されている国際特許分類から分析すると以下のような結果となった。国際特許分類(IPC)の割合を図3に示す。
国際特許分類で見る限り、最も付与分類として多いのは、H04Lのデジタル情報の伝送に関する分類であり、その中でもH04L 12は、データ交換ネットワークに関係するグループだ。 次に付与分類として多いのは、H04Qで、この分類は交換機等のセレクターに関する分類である。又、タイトルで見る限りでは、LAN、QoS、マルチキャスト、VPN等に関する特許が多い。
これらの特許出願のうちで、既に日本で登録されている特許としては、現状では190件中の19件存在し、これを下記のPDFファイル(図4 登録特許リスト)に示す。
なお、余談だが、同リスト(図4 登録特許リスト)に示したように、出願人名義は統制されていないので、実際に検索をする際には名義のゆれを十分に考慮しなければならないというのが現状である。又、出願人表記の▲▼(黒三角)は、公報においてJIS規格にない文字を置き換えたものである。
(IP総研 澤田正彦・鈴木禎嗣)