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2009.03.06
第7回ゲストは、米国弁護士SEAN M. MCGINN 氏。
MCGINN氏は、アメリカ陸軍の空挺部隊員から特許弁護士になられた異色の経歴をお持ちの熱意溢れるパテント・コマンダー。MCGINN氏のNGB訪問時、現在に至るキャリアを中心にお話を伺いました。
※SEAN M. MCGINN 氏はMcGinn Intellectual Property Law Group, PLLCを経営
私の生まれ故郷は、米国大統領予備選挙が最初に実施される街の一つとして知られる合衆国北東のマンチェスター(ニューハンプシャー州)です。しかし人生において何度も転居を経験しているため、私には多くの「故郷」があると信じています。
実際幼少期は、父がユナイテッドフルーツカンパニー社のチキータバナナ品質管理責任者であった関係で、生後およそ1ヶ月あまりで南米コロンビアの小さな村のバナナ園に移住したのを皮切りに、コロンビアで3年、ホンジュラスで1年、コスタリカで2年、そして中南米グアテマラで3年と、小学3年生になるまで中南米の地を転々とし育ちました。そのため小学校の頃は、英語よりむしろスペイン語を話していました。
Q2 米国帰国後の生活について簡単に教えて下さい。
米国帰国後は高校時代の一時期をインディアナ州で過ごしたことを除き、小学校から高校までカリフォルニア州で過ごし、ジョギング・野球・バスケットなどに熱中する日々を送っていました。また高校時代に、交換留学生として東京(品川区)、鹿児島、那覇にホームステイした経験もあります。
その後アメリカ陸軍に入隊にするため、ニューヨーク・ウェストポイントの陸軍士官学校(電気工学専攻)に入学し、士官学校卒業後ノースカロライナ州フォート・ブラッグで4年間空挺部隊員として駐屯していました。そこでは50回以上のパラシュートジャンプを経験しています。
Q3. 特許弁護士に興味を持たれたきっかけは何でしたか?
フォート・ブラック駐屯後、シリコンバレーにあるサンタクララ大学で3年間軍事科学・国際関係の教鞭を取る職務に着く機会を得ました。ここで勤務時間以外の自由時間を使い夜間に法科大学院の授業を取り始めたのがきっかけです。
当時クラスメートの多くが私の技術的バックグランドを聞いて、知的財産分野においてキャリアを積むことを薦めてくれました。私自身、南カリフォルニア州で著名な弁護士であった叔母の影響から、いつか弁護士になりたいとう気持ちを持っていました。クラスメート達の言葉を聞くうちに、特許弁護士は『自分の技術的バックグラウンド』と『弁護士になりたいという欲求』を満たすことができる興味深い職業であると思うようになりました。
Q4. いつから特許弁護士として働き始めたのですか?
1987年に法科大学院を修了し、カリフォルニア州の司法試験に合格しました。その年の11月に合格通知を受取っていましたが、当時軍隊を離れロッキード社の研究所で電気エンジニアとして働き始めたこともあり、従事していたプロジェクトが完了するまで約1年半働き続けました。
その後妻の希望もあり、彼女のふるさと北バージニアに引っ越す決断した際、幸運にもワシントンD.Cの有名な事務所の面接を受ける機会を得、アソシエート・パートナーとして採用されました。採用の通知を受けた時は、興奮しまたほっとした気持ちになったことを今でもはっきりと覚えています。また、面接のため妊娠6ヶ月の妻と共に小さな車で東海岸へ向け3000マイルの旅をしたことは今でも良い思い出となっています。
また就職した事務所においても、多くの良き先輩・指導者に恵まれ、自分自身の事務所を開設するための知識・スキルを習得することができました。
Q5. 現在の仕事に対するやりがいを教えてください。
現在、主に次のことに対しやりがいを感じています。
1つ目は明細書作成時における、可能な限り広い権利確保の提案です。クライアントにより良い権利を提供するための技術的そして法的な検討作業を楽しんでいます。
2つ目は、警告状対応、ライセンス交渉、権利行使、そして他社特許を回避する設計変更のサポートです。多額の和解金を獲得できた時や、非侵害であると特許権者を説得できた時は本当に嬉しいです。
そして最後に、若手アソシエートや海外からの研修員への教育です。彼らがトレーニングを通じて成長していくのを見ている時、本当に深い満足を感じます。特に若手アソシエートがクライアントのために正確な判断をすることができる成熟した弁護士に成長した時や、研修員が私たちのレクチャーやOJTを通じ、首尾よくパテントエージェントの試験を突破した時は本当にうれしく思います。
また、1992年から特許弁護士・科学者・技術者向けに特許教育を提供する教育機関PRG(Patent Resources Group)の講師に選ばれ、米国特許概要、そして出願明細書・応答書作成に関するクラスを担当しているのも楽しみの一つです。
Q6. 現在は、何に興味をお持ちですか?
事務所経営者として、新しいクライアントに私たちの事務所を如何にアピールするか、また長年サービスを提供させて頂いているクライアントとの関係を如何に維持・発展させていくかです。また、技術領域・サービス領域の多角化にも挑戦していきたいと考えております。
Q7. この機会を利用して読者にメッセージをお願い致します。
私たちはクライアントがNo.1(ichiban)であることを決して忘れません。 私たちの成長が良いクライアントの支えによるものであるといつも感謝しています。いつか皆さまと個人的にお会いできることを楽しみにしております。
DOMO ARIGATO GOZAI-MASHITA
(記事担当:特許部 渡邊)
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