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2009.05.29

BRICsにおける意匠出願件数推移

NGB・IP総研では、WIPO(世界知的所有権機関)が発表している統計データを用いてBRICs諸国における意匠の出願件数推移としてまとめた。
図1は、1997年~2006年の10年間におけるBRICsとその他の国での意匠出願件数比率推移である。

この図を見ると、BRICsの出願件数は1997年に40,000件弱の出願で全体の20%であったが、年々増加し、1999年以降は毎年10,000件以上の増加となっており、BRICsが注目され始めた2003年には100,000件を超え、2004年から2005年にかけては50,000件以上の増加となっている。2006年では200,000件強の出願で全体の40%以上を占め、10年の間に2倍以上の割合となっており、件数で比較すると、実に5倍以上の増加となっていることが分かる。

次の図2では、1997年~2006年の10年間におけるBRICs国別出願件数推移を示す。

ブラジル、ロシア、インドは直近の2006年で4,000件から6,000件程度と比較的少ない出願となっているが、1997年の出願件数と比較すると、2倍から3倍の増加となっている。

一方、中国は1997年時点で出願件数が30,000件を超えており、他の3カ国を圧倒していたことが分かる。実際、1997年時点で出願件数が30,000件を超えていたのは、中国と日本のみであり、10年後の2006年時点で日本の出願件数は36,000件程度となっており、1997年と比較すると約10%減少している。しかし、中国は1997年に30,000件強、2006年に200,000件強と6倍以上の増加を示しており、今後、BRICs諸国は中国を筆頭に、一層の増加傾向に進んでいくと思われる。

(IP総研 データソリューショングループ 研究員 新崎智章)

図1 BRICsとその他の国における意匠出願件数比率推移
図2 BRICs国別意匠出願件数推移

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