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2009.08.12
ロシアへの特許出願は近年の増加基調を受けて、2008年に4万件を超えた(41,849件)。昨年同様、この出願件数増加を牽引しているのは、ロシア国内企業からの出願ではなく、外国企業からのロシア特許出願である(昨年の記事はこちら)。
外国人出願は2004年の約7,000件から2008年には約14,000件となり、約2倍の出願規模に拡大している。2008年の特許出願に占める外国人比率は34%となり、2004年以降一貫して増加傾向にある。一方、ロシア国籍の出願件数は増加傾向から横ばいとなっている。
ロシア登録特許についても、特許出願と同様の傾向が窺える。
2006年以降、外国人比率が増加しており、出願件数に占める外国人比率の増加傾向を踏まえると、今後一層増加していくものと予想される。
図2は2007-2008年ロシア出願・登録特許の外国人・国籍別分布を示している。
出願・登録件数とも最も多いのがアメリカであり、特に登録件数は対前年で60%増加となっている。日本からの出願・登録件数も着実に増加しているが、特に注目されるのはBRICsの一角・中国である。中国からはHuawei(華為科技)やZTE(中興通信)といったグローバル展開を積極的に推し進めている企業がロシアへ積極的に出願を行っている。
(IP総研 技術グループ [IPアーキテクト] 主任研究員 野崎篤志)