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2009.11.18
昨年同様、出願の大半は米国・ヨーロッパからの出願であることが分かる。また日本からの出願は約4%と以前低調である。注目される点として2008年ブラジル国内企業・機関による特許公開件数が全体の30%を占めており、前年の25%から増加している。BRICs諸国においてブラジル・インドの2カ国は外国人出願比率が非常に高い割合を示していたが、内国人比率が高まっていることは地場メーカーの特許に対する意識が高まってきている1つの兆候であると考えられる。
20072-2008年ブラジル公開特許の出願人ランキングを図2に示す。
2008年ブラジル公開特許件数1位はバイエルであり、前年トップであったジョンソン&ジョンソンは2位に後退した。以下BASF、クアルコムと前年上位にランクインしていたメーカーが名を連ねている。アジア勢では5位にLG電子、11位に松下電器産業(現パナソニック)、20位に本田技研工業、22位にサムソン電子がランクインしている。
一方、ブラジル国籍の企業や機関として上位にランクインしているのは、前年と同じくブラジル国有石油会社であるペトロブラス、カンピーナス大学(UNICAMP)と、今年新たにランクインした18位のサンパウロ大学(UNIV SAO PAULO USP)の3出願人である。
(IP総研・技術グループ[IPアーキテクト]・野崎)
[備考]
・出願人ランキングはデータベースDWPIの出願人コード(PACO)を用いて算出している。
・データ収録状況はデータベースDWPIに依存するため、必ずしもブラジル特許庁発表データと一致しない(なおデータベースINPADOCで2008年ブラジル公開特許を検索すると、DWPI検索結果とほぼ一致する)。