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2011.02.24
アルゼンチン特許商標庁は2011年1月20日以降に提出される出願より、庁費用を段階的に値上げすることを発表。 まず2011年1月20日以降の出願から、現行の費用より25%の値上げが適用され、2011年7月1日以降の出願からは、現行の2倍の料金が適用される予定。特許と意匠に係わる出願から登録、年金までの全ての費用が値上げになる。
アルゼンチン – 審査の順番を変更させる手続きが可能に
アルゼンチン特許庁、2つの出願の審査の順番を変更させる手続きを可能とする決議を発表。出願人がより早く権利化したいと考える出願の審査促進を目的とする。以下の全てのの条件を満たしている2つの出願は、2011年4月30日までこの申請が可能。条件:1)同一の出願人を持つ出願であること、2)ストラスブール協定の国際特許分類において、同一のサブクラスに属していること、3)公開されていること、4)審査請求費用が支払われていること。 尚、期限の延長は不可。
シンガポール – オーストラリア特許庁への審査委託廃止
2010年12月6日より、MOU(商業に関する覚書)を更新しないことにより、オーストラリア特許庁での委託審査廃止。既にオーストラリア特許庁へ審査委託がなされている出願でまだ最初の指令書が発行されていないものは、少なくとも最初の指令書はオーストラリア審査官の審査後、発行される。既に一度指令書が発行されている出願については、今後の審査は、1)オーストラリア審査官に継続して行ってもらう*、あるいは 2)他の審査官に引き継いでもらう、のいずれかのオプションから選択が求められる。 但し2011年6月6日以前にオーストラリア特許庁で応答書の受理が確認されない出願については、自動的に2)が適用され、シンガポール特許庁にて他の審査官の選定が行われる。
*オーストラリア審査官による審査の継続には一定の条件があるため注意。
ハンガリー – London Agreement加入
2011年1月1日より、London Agreementへの加入を発表。2011年1月1日以降に特許付与されるヨーロッパ出願のハンガリー登録手続きについては、ハンガリー語への全文翻訳明細書の提出は不要*。
*審査言語を英語にしていたヨーロッパ出願のみ対象。特許クレームのハンガリー語訳提出は依然必要。
アメリカ – 認可率アップ
2010年の特許出願の認可率、過去にない上昇。2009年と比べて31%のアップ。以前このメールマガジンでも取り上げたKappos改革(https://www.ngb.co.jp/ip_articles/detail/606.html)の効果が現れた結果と思われる。但し、拒絶決定がなされる出願も同様に増加傾向。
(特許部 横倉)