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2011.10.20
近代的なデリー空港とは一変して古さを感じるコルカタ空港を出ると、排ガス+土+α(土に降りた様々なもの)が混ざった独特の匂いを吸い込むわけですが、デリーと比べ生暖かいこともあってか、その香りはデリーよりも濃厚なように感じました。
午前中に訪問したコルカタ特許庁は、デリー特許庁のように「荒野の中」ではないものの、辺りが閑散とした郊外に設けられております。インド特許庁の本庁機能を担っているということで大きな施設を想像していたのですが、デリー特許庁と同じような外観・内部で、「本庁」といった雰囲気は特に感じられませんでした。
午後は別の事務所を訪問する予定でしたが、渋滞が心配されるということで、デリーの時と同様に、移動中の車内でテイクアウトのサンドイッチを食べることとなりました。インドにも「テリヤキ」味があることに驚きつつ、違和感なくおいしく頂きました。なお、事前に、「水、氷、生野菜に注意」と聞かされておりましたが、さすが大手チェーン店、チーム員一同の胃腸に特に影響はありませんでした。
インド第3の都市ということで、コルカタ中心部は大変な混雑でした。英領インド時代の首都の名残も随処に残っており、築100年を超えると言われる建物もいくつか残っておりました。コルカタで訪問した事務所も、全体的に建物はデリーよりもこじんまりしているものの、歴史ある建物に入居している事務所、迷宮のような事務所、ペーパーレスを実現している事務所等、新旧が同居している印象を受けました。中心部には路面電車も走っているのですが、動いているのが不思議なくらいの、年代物の車両でした。
ところで、インドは個人的に9年前にも観光で訪れたことがあるのですが、当時と比べて驚いたことは、至るところで携帯電話が使われているということです。コルカタ空港から市内に向かう道路では、日本企業とインド企業の合弁と思われる通信会社の看板を多く見かけました。そして、コルカタ中心部の一角には電気街も形成されておりました。販売点だけでなくスペアパーツ販売店や修理店も繁盛しているところに、路面電車と同じように(?)、「壊れるまで使う」「壊れたら直す」「壊れるまで使い倒す」気風を感じました(スマートフォンに詳しいチーム員(IP総研・本田)は、修理店を開業すれば成功すると勧誘を受けておりました)。
デリーが綺麗になったように感じた分(新しくなったデリー空港のイメージもあるのかもしれませんが)、コルカタはインドらしい喧騒に溢れた街だと感じました。
空港と言えば、チェックイン時に手荷物にくくりつけるタグが渡され、セキュリティチェックを通過した時にこのタグにハンコが押されます。搭乗が始まると、搭乗ゲートにて、銃を構えた警備員にタグのチェックを受けます(これはコルカタに限らず、デリーやチェンナイの空港でも同様でした)。ここでタグや押印が無い場合、セキュリティチェックに戻るよう指示されます。チーム員1名が搭乗直前にひっかかってしまい、ヒヤヒヤしました。それでもセキュリティチェックの係員が顔を覚えていたようで、セキュリティチェックをすぐに通過して搭乗することができ、一同ホッとして次の目的地へと向かったのでした。
次回は、他のチームが訪問したムンバイをご紹介します。
(特許部 鮫島)