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2012.05.18
1.フェイスブックの訴訟歴
2.フェイスブックv.s.米ヤフー
3.フェイスブックの特許ポートフォリオ(本編)
(本記事の元データにご興味がある方は、お問い合わせフォームからご連絡下さい。)
3.フェイスブックの特許ポートフォリオ
2004年のサービス開始から順調に事業を拡大してきたフェイスブックだが、彼ら自身によって出願された特許はあまり多くない。フェイスブックが譲受人となっている米国特許を米国特許商標庁(USPTO)のデータベースで検索すると、5月15日時点では登録特許26件(デザイン特許:3件を含む)、公開特許22件(内2件は登録と重複)であった。このうち、創業者Zuckerberg氏が発明者となっている特許は、登録特許6件、登録デザイン特許3件、公開特許2件(内1件は登録と重複)であり、そのうち同氏が筆頭発明者となっているのは登録特許4件、公開特許2件である。
一方で、米ヤフーとの訴訟の防衛策として、フェイスブックはIBMから750件、マイクロソフトから650件もの米国特許を買収したとされているが、これは事実なのだろうか。また、IBMやマイクロソフト以外の企業からの買収は行っていないのだろうか。この点について、USPTOが提供しているデータベースAssignments on the Webにて他企業から権利譲渡状況を確認した。図2は他企業からフェイスブックへの権利譲渡件数推移を示している。図2にある通り、フェイスブックは2009年から特許の買収を開始していたが、2012年に入って爆発的にその件数が増加している。やはりこれは米ヤフーとの訴訟がきっかけとなったものと考えられる。5月15日時点での2012年の譲渡件数は724件であるが、このうちIBMから取得したものは696件に上る。なお、譲渡がなされている場合であっても、現在出願中未公開のものはこのデータベースに収録されない為、今後公開によってさらに件数が上積みされる可能性がある。他方でマイクロソフトから買収したとされる特許については、5月15日時点では確認がとれなかった。その他、フェイスブックに対して権利譲渡を行っている企業は、表2に示した通りである。
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※発明者からの譲渡は含まれていない
※公開特許も含む
※登録と公開の重複は除外
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※発明者からの譲渡は含まれていない
※公開特許も含む
※登録と公開の重複は除外
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※一特許に対して複数の異なるメインクラスが割り当てられている場合、
それぞれのメインクラスで1件とカウント
※一特許に対して同一のメインクラスが複数割り当てられている場合、
そのメインクラスを1件とカウント
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