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2012.05.18

【企業特許分析】Facebook(フェイスブック)~訴訟歴編

 今、米国シリコンバレーで熾烈な特許訴訟合戦が繰り広げられている。Google、Apple、Microsoftなど名だたるIT企業が、互いの製品・サービスを特許権侵害で訴え合っているのである。そんな中、2012年3月12日、新たな対立関係が生まれた。Yahoo!(米ヤフー)がFacebook(フェイスブック)を相手取り、新たに特許侵害訴訟を提起したのだ。これに対してフェイスブックは、同年4月3日に反訴を行っている。また、この間フェイスブックは防衛策として、International Business Machines(IBM)から750件、Microsoft(マイクロソフト)から650件もの特許を買収したとも報じられている。間近に予定されている新規株式公開(IPO)を控えて、にわかに身辺が騒がしくなってきたフェイスブックだが、本稿では以下3点について紹介を行う。

  1.フェイスブックの訴訟歴(本編)
  2.フェイスブックv.s.米ヤフー
  3.フェイスブックの特許ポートフォリオ

(本記事の元データにご興味がある方は、お問い合わせフォームからご連絡下さい。)

1.フェイスブックの訴訟歴
 まずは、フェイスブックが今まで当事者となった特許関連訴訟について見ていく。なお、以下に示すデータはPublic Access to Court Electronic Records(米国連邦裁判所によって提供されているデータベース)を用いて収集した。
 過去にフェイスブックが原告、被告のいずれかとなっている特許関連訴訟は5月15日時点で51件あった。このうちフェイスブックが原告となっているのは僅か1件であり(反訴における原告は含めていない)、今のところフェイスブックが狙い撃ちされている形となっている。参考として、Twitterの今までの特許関連訴訟件数が8件であることと比較すると、フェイスブックの51件という数字がいかに多いかがわかる。また、図1に示した通りフェイスブックの訴訟件数は年々増加しており、2011年には21件もの訴えを起こされている。2012年分は未確定値であるが、5月15日現在で既に9件の訴えを起こされていることから、最終的には2011年と同程度の件数となることが予想される。訴訟相手企業一覧については表1を参照されたい。
(IP総研 研究員 永吉拓也)
図1.フェイスブック訴訟件数推移
※反訴は件数としてカウントしていない
表1.訴訟相手企業一覧
※反訴は件数としてカウントしていない

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