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2013.04.24
第4回目となる今回は、実際にこれまでご依頼頂いたケースなどを通して確認できたこと、例えば「類似の資料をまとめて1件にすることは可能なのか?」、「China-IPPublication.net に公開した情報を後日、非公開に出来るのか?」という疑問についてご説明させて頂きます。
Q6. 類似の資料をまとめて1件にすることは可能?
⇒原則、1文献(ファイル)1情報とします。公証役場からも1文献1情報 (one document should be one piece of information) にするべきである」との指導を受けています。これは、証拠として利用する場合のことを想定しております。
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先日、あるお客様から複数案件のご依頼を頂いたのですが、お預かりした資料は技術的に関連性があるものであった為、一つにまとめて公開および公証を取得すれば利用コストを低減することができるのではないか考え、お客様とご相談し、資料を一ファイルに統合して公証取得の申請を行いました。
しかし、公証役場からは「証拠として利用する場合のことを考えると1文献1情報 (one document should be one piece of information)にするべきである」とのアドバイスと共に申請書類は返却されてしまいました。一般的に複数の商品情報がまとめて収録されていることが多いカタログなどはこれまでも問題なく受け付けてくれましたが、この時は明細書形式であった為なのか、一つの資料とは見なしてもらえませんでした。
このような経験から、現在は「原則1文献(ファイル)1情報(件))とさせて頂いております。
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Q7. China-IPPublication.net に公開した情報を後から非公開に出来るか?
⇒機能としては公開後、非公開にすることが可能です。しかし、このような利用方法はお勧めしていません。「公開後、非公開にする必要がある場合には、一定期間(最低でも1ヶ月程度)は公開する。また、その場合、公開されていた期間を証明する為、非公開にする前にも再度、公証を取得する必要がある。」とのアドバイスを China-IPPublication.net のパートナーである弁護士からアドバイスを受けています。
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物理的には公開後、該当資料を非公開にすることは可能です。しかし、前述の通り、結論から申し上げるとお勧めしません。どうしても、公開後、非公開にする必要がある場合には、ある一定期間(1ヶ月程度)は公開し、非公開にする前に再度、公証を取得する必要があると思われます。 公開された(ていた)事実、また、公開情報がある時点で非公開になったことの何れも証明する必要があるとの事です。又、一時的に公開し、非公開にする場合にはその行為に対して何らかの理由も検討する必要があると思われます。
China-IPPublication.net もサービス開始から約1年が経過致しました。これまで、様々な資料を、様々な目的で公開(または非公開)し、公証を取得するお手伝いをして参りましたが、それらの中には私たちも予想していなかった利用事例もございました。China-IPPublication.netサービスに加え、今後もお客様にとって参考となりそうな情報をご提供していきたいと思います。
“China-IPPublication.net” についてのお問い合わせは下記担当者までお願い致します。
IP総研 白岡 剛、長谷川 雅則
IP総研 代表メール ip-soken■ngb.co.jp
(■に「@」を入れて下さい)