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2013.06.24

【お客様インタビュー】 中国視察ツアー (2011 & 2012) ご参加者に訊く

NGBでは、今年も中国訪問ツアーを企画するにあたり、過去のツアーにご参加頂いたお客様からご意見をお伺いすべく、インタビューを行いました。

[本日のお客様]
 株式会社 荏原製作所
 技術・研究開発・知的財産統括部 特許技術室
 室長 西藤睦様
(2011年ご参加)
 精密・電子グループ長 高柳秀樹様 (2012年ご参加)

本稿ではお二人のお許しを得て、インタビューの中身をご紹介します。

—– 荏原様にはNGB主催の中国ツアーに2年連続でご参加を頂き、特に西藤様には2011年訪問団の団長職をお引受け頂きまして、ありがとうございました。さて、過去のツアーでは「三一重工」「揚子江薬業」「Lenovo」と、中国企業3社を訪問して知財担当者との面談の機会を持ちました。まずはそのあたり、企業訪問の印象からお話し頂けますか?

三一重工は震災直後に重機を提供してくれたことで一躍有名になったが、特許の保有件数も多くアクティブな企業だ。担当者の早口な説明に中国ならではの圧倒的なエネルギーを感じた。また工場見学は我々と業種が近いこともあり、興味深く拝見させてもらった。揚子江薬業は残念ながら業種が違い過ぎるため三一重工ほどのインパクトは感じなかったが、報奨規定の運用で研究開発者のモチベーションを高める努力をしている様子が印象に残った。またLenovoでも職務発明・報奨規定の問題には慎重に対応している話を聞けた。洗練されたオフィスと相まって、Lenovoは中国企業というよりむしろ欧米企業に近い雰囲気を感じた。

—– 確かに職務発明の問題は多くの日本企業にとって関心が高いところです。

中国企業ではないが、現地赴任の日本企業、IPGとの交流もよい刺激となった。NGB主催の講演会とその後の懇親会を通じて、IPGのメンバーとは職務発明の問題も含めて有意義な情報交換が行えた。

—– 実はIPGの会議にツアー参加者がゲストとして出席するという案も検討したのですが、スケジュールの関係で実現は出来ませんでした。職務発明以外では、どのような問題にご関心がございますか?

やはり我々外国企業としては、訴訟対応に関心がある。例えば技術交易所にも連れて行ってもらったが、あのような知財流通の場が今後も存在感を増していくとすれば多くの権利が中国版トロールの手に渡り訴訟のリスクが高まる。或いは我々が先手を打って買い取ってしまうという選択肢も考えた方がよいのかもしれない。

—– ツアーの「メイン」ともいえるPIAC (中国特許情報年会) そのものはいかがでしたか?

正直な話、一日半の会場滞在は長く感じた。ただし一度は観に行く価値はあるし、出来れば何年かに一度は訪問したい。中国企業が一生懸命発表している姿を見るのもいい刺激となる。

—– NGBのツアーコンダクタ (笑) としての「手配」や「仕切り」について、何かお気付きになられた点がございましたらお願いします。

2011年のツアーでは訪問先での滞在時間が足りなく感じたり、道路の渋滞で到着が予定時刻より遅れたりということがあったが、2012年はそういうことはなかった。

—– その節は申し訳ありませんでした。我々も試行錯誤の繰り返しで、年々改善の努力を重ねております。ほかにはなにか?

ツアーに同行頂いたNGBスタッフの黎 (リー) さんが非常に優秀。知財の専門用語につまることもなく通訳頂いた。うちの会社にも欲しい人材だ。

—– 彼女はNGB特許部のマネージャーです。ヘッドハンティングなど、どうかなさらないで下さいね (笑)。では最後に、御社にとって今後の課題などございますれば。

いろいろあるが、例えば、中国で起こった発明を日本からいかにコントロールするか。在米研究者は当社からの出向なのでいわば「身内」。あうんの呼吸でコントロールが出来るが、片や中国では現地採用が主なので融通が利かない。

—– なるほど。過去のツアーで各キーマンへの取次ぎにご尽力を頂いた中国弁理士会会長の楊梧氏も、ついに知財業界からは初の全人代代表となられました。弊社とは今後とも親しいお付合いを続けさせて頂けることになっていますので、引き続き日本のお客様にとって有益な情報をご提供出来ることと存じます。荏原様も、是非とも今年のツアーもご参加を賜りますよう、よろしくお願い致します。本日はお忙しいところ、貴重なご意見を頂きましてありがとうございました。

(聞き手: NGB営業推進部)

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