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2013.08.22
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[宗教]
インドネシアの国のイメージとしてはバリ島の民族衣装・舞踊のイメージが湧くが、バリ島は独特な多神教のヒンドゥー教文化であり、インドネシア全体の9割を占めるイスラムの文化とは異質の文化圏となっている。ジャカルタはイスラム色強く、毎朝暗い5時前から大音量で礼拝を呼びかける歌?(アザ-ン)が至る所から聞こえて来てこれで起こされるぐらい。但し、今回面談した各事務所の上位職はほぼイスラム教徒では無かった様であった。一方占有率が示す通り、スタッフにはイスラム教徒も幾らかいる様で、事務所の中に専用の礼拝室を設けているところもあった。レストランでは当たり前の様に素材に関し、豚肉の混入の注意書きが方々で見られた。
[セキュリティ]
さて、もうひとつ目の当たりにさせられたのが、街のセキュリティー事情。2009年のジャカルタでの爆弾テロを含む様々なテロ行為の影響で、大規模商業施設やホテルは全て厳戒セキュリティー体制が採られている。車で施設内に入る際には大勢の警察官に鏡で底に爆弾が付いてないか覗かれ、運転席脇のグローブボックスの中から後部座席の隅々まで入口で厳重にチェックされる(写真左)。また、併せて火薬の臭いはしないかをドーベルマンに嗅ぎまわられた末にようやく通行を許可される始末。ビル内に入る際は更に空港並みのセキュリティーチェックが!(写真右)
ビル群がある中心を少し外れると、街道沿いに軒先に大量の商品を吊るした小規模のバラック店舗が無数に点在している。タクシーを降りて少し見てみようかとも思ったものの、帰りのタクシーの確保がほぼ難しいことから断念。窓から見た限りでも、如何にも怪しい商品を売っていた。模倣品は中国やタイ等からの輸入とインドネシア国内生産の両方があるとのこと。以下は視察した事務所での保管模倣品の一例。ウイスキーの偽物は真正品のボトルを使った再充填でエタノールと紅茶を混ぜた程度の酷いものも出回っているとのことで、これら粗悪品はカラオケショップ等で使われているらしい。幾ら泥酔客が相手でもこれはさすがに気付かれるのでは?と要らない心配をしてしまう。
(商標部 仁藤)