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2016.04.12
2016年4月5日 商標局による商標出願の大量放棄処分(続報)
本年4月5日付商標NEWSにて、インド商標局は、先月十数万件の商標出願(異議申立を受けた出願を含む)を放棄処分としたため、インド特許庁は、商標局の錯誤により放棄処分となった出願に対しては、4月30日までに回復請求が可能であることを告示した旨をお知らせ致しました。
このインド商標局による突然の専断的かつ膨大な放棄処分に関して、インド知的財産弁護士協会及びTata Steel Ltd.は、デリー高等裁判所に当該放棄処分に対する異議を唱えた請願書を提出しておりましたが、4月5日に、デリー高裁は先月3月20日以降に放棄処分とされた193,908件の出願すべてに関して、商標局に対して放棄処分の停止命令を出しました。更に、デリー高裁は、今回のように商標局の錯誤により放棄処分となることを防ぐために、今後の拒絶理由通知等は公式ウェブサイトにアップロードするだけでなく、郵送でも送付されない限り、放棄処分としてはならないことを判示しました。
今回の大量放棄処分により、商標局の錯誤で放棄処分となった出願に対しても、放棄処分はひとまず停止されることとなります。弊社でお預りしている係属出願に関しては、念のために現地の出願代理人に確認を行っており、確認結果をご報告する予定です。
(商標部 研壁)