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2016.05.23

【セミナー開催報告】 アメリカ商標セミナー [2016年4月]

2016年4月25日(月)に東京で、同26日(火) に大阪でアメリカ商標セミナーを開催致しました。講師として、Buchanan Ingersoll & Rooney PC事務所のBassam Ibrahim弁護士を招き、総勢100名程の皆様にご参加を頂きました。

今回のアメリカ商標セミナーでは、調査・出願・更新といった基本的なトピックを取り上げましたが、改めてフルサーチ・使用見本・指定商品の記載方法・マドプロルートの登録後の更新管理など、アメリカ特有の注意点について解説がありました。その解説は、教科書的な説明にとどまらず、具体例や実際の判例を示しながら行われたので、ご参加頂いたお客様からは大変好評でした。その中でも印象的だったのが、(1) 使用見本に関する判例、(2) 指定商品の記載方法に関するアドバイス、(3) マドプロルートの場合の注意点、です。

昨今の情報社会においては、インターネットのウェブサイトを使用見本として提出することが少なくないと思いますが、サイト上で購入できる手段(「カートに入れる」ボタンや電話番号等)が表示されているかどうかが、適切な使用見本となるか否かの重要なポイントであることを改めて認識致しました。

指定商品の記載方法については、商品分野毎に具体化の程度が異なっており、また、どのような点を具体化すべきなのかも商品分野毎に異なっている点(例えば、薬剤であればどの疾患を治療する薬なのかを特定する必要があり、機械であれば種類や機能を特定する必要がある等)は改めて勉強になりました。

マドプロルートでの出願時の注意点については、一般的に3か国以上の出願ならばマドプロルート出願の方がコストを抑えられると言われておりますが、アメリカの場合、マドプロルートだと商品役務の補正指令を受ける可能性が高く、また無事に登録されたとしても、国際登録の更新・アメリカ登録の更新・使用宣誓書の提出と3つの期限管理をしなければならず、権利取得面でも管理面でもデメリットとなり得る点、講義中に何度も強調されましたので、改めてコストとは別の観点からも出願ルートを検討する重要性を認識できました。

アメリカ商標に関する書籍は日本でも数多く出版されており、基本的なアウトラインについてはご存知のお客様も多くいらっしゃいますが、Ibrahim氏が分かりやすくかつ丁寧な講義をしてくださったため、多くのお客様から「分かりやすかった」、「ためになった」という声を頂きました。

実際、Ibrahim氏はお客様の興味関心がどのような部分にあるのか常に気にしておられ、セミナー当日までプレゼンテーションの内容につき、微調整を繰り返しておられました。また、本番の質疑応答も非常に丁寧で、セミナー終了後も多くのお客様から質問を頂くなど、多くのお客様の信頼を短時間で勝ち取られたように感じました。このような姿勢が信頼の礎となる事を再認識しました。

セミナーにご参加頂きましたお客様に、改めて御礼申し上げます。NGB商標部では、今後も、お客様のご興味に即応すべく、様々なセミナーを企画・開催する予定でございます。セミナーについてのご要望等がございましたら、ぜひお問合せフォームよりご連絡ください。

(商標部 金山)

[スライド一例] 使用見本に関する判例紹介
[スライド一例] 指定商品記載方法の解説
セミナー風景(大阪会場)
講師のBassam Ibrahim弁護士と通訳の加藤様

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