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2017.12.20
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深圳税関
深圳税関への訪問は前回ツアーに続いて2回目であり、昨年もお世話になった沈紅宇氏(法規処 副処長)をはじめ、計3名の方々に快くご対応頂いた。今年はパワポ資料を投影しての組織紹介もして頂けるなど、MTGに”こなれ感”が増した印象を受けた。
深圳税関には21の「内設機関」と18の「従属機関」があり、全職員数は6000人近く。昨年は5400名と言っていたので1割ほど増えたことになる。大きな港を抱えているため通関量が多く、知財保護への取組みも全国トップレベル。中国で最も早く知財保護に取組んだ税関のひとつでもあり、1994年に税関総署が知財保護措置の命令を出した際には同じ年の9月に初の取締りを実施し、その翌年、1995年には知財専門部門を設けているとのこと。
■ 税関における知財保護
税関では、税関法と知的財産税関保護条例、ならびに知財諸法に基づいて、専利権・商標権・著作権やオリンピックロゴの保護に努めている。対応としては、職権による保護と権利者からの申請に基づく保護との2パターンがある。職権による保護を求める場合は、税関総署のシステムから権利の登録申請を行う必要があるが、これはウェブサイトを通じて誰でも無料で登録・確認が可能。一方の権利者からの申請による保護は、権利侵害に関する具体的な証明資料が必要となりハードルが高いため、予めの権利登録を勧められた。
この点に関し、NGBから沈副処長にひとつ質問。即ち、昨年の訪問の際、日本企業にもっと税関保護を活用して欲しいとのメッセージを預かった。帰国後にウェブ記事とメールマガジンを通じて8000名の読者にメッセージを伝えたが、その後、登録は増えているか?・・・沈副処長は苦笑しつつも「増えていない」と回答、引続きの協力を求められた。ちなみに、今回のツアーご参席者の中では、2社様がご登録されておいでとのことであった。
皇崗税関
深圳税関の会議室で上記交流を持った後、一同はバスで皇崗税関へ移動した。皇崗税関は、18ある深セン税関の「従属機関」のひとつだが、特に『副庁級』だと公式サイトで説明されている程の重要拠点。今年は「是非とも現場を見たい」との我々のリクエストに応えて訪問を受け入れて頂いた。
この度の訪問アレンジにご協力を頂いたBird & Bird LLP 北京オフィスパートナーの道下理恵子弁護士に、この場を借りてお礼を申し上げたい。
(営業推進部 柏原)