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2018.12.19

【セミナー開催報告】 南米商標セミナー [2018年11月]

2018年11月8日(木)に南米商標セミナーを開催致しました。講師として、Moeller IP事務所のMariano Municoy弁護士を招き、総勢52名の方々にご参加頂きました。Mariano Municoy氏は、15年以上の知財経験をもち、アルゼンチンやアメリカの大学で客員教授も務められております。
現状では中南米諸国への日本からの出願は他の地域と比較すると、それほど多くは無いようですが、メキシコ、ブラジル等、将来的に世界のトップランクに位置づけられることが予測される非常に高い経済成長が見込まれている国があり、今後注目すべき市場となっております。一方知的財産保護の観点では、権利取得における審査面において、ブラジルをはじめとする大きなバックログを抱える国があり、登録まで一筋縄では進まないとの印象をお持ちのお客様も多いのではないかと思います。
この度のセミナーでは、メキシコ・ブラジル・アルゼンチンを中心に、出願・審査状況、アンデス条約、権利行使等について、各国の情報や留意点を丁寧にご説明頂きました。
弊社へご相談頂くことも多い、ブラジルのバックログ問題については、引用商標の最終処分確定待ちによる審査保留が原因として挙げられます。現状としては、商標には早期審査制度もないため、ご静観頂くしかない様ですが、2017年には大幅な審査待ち件数の減少が見られ、改善の傾向がある様です。審査官の採用や、来年の新大統領就任による知財改革が期待され、バックログ解消への期待も寄せられているとのことです。

また、メキシコ・アルゼンチンにおける法改正についてもご説明頂きました。メキシコの法改正の要点としては、非伝統的商標の採用・併存契約書の認容・使用宣誓書提出義務化が挙げられます。また、アルゼンチンの法改正では、異議申立制度について大幅な変更が行われました。詳細については、【商標NEWS】に掲載しておりますので、御確認頂けますと幸いです。ご不明点等ございましたら、お気軽にお相談くださいませ。

セミナーにご参加頂きました皆様に、改めて御礼申し上げます。NGB商標部では、今後も、お客様のご興味に即応すべく、様々なセミナーを企画・開催する予定でございます。セミナーについてのご要望等がございましたら、ぜひお問合せフォームよりご連絡いただけますようお願いいたします。

(商標部 松本)

[Mariano Municoy氏]
[セミナー・アジェンダ]
[ブラジルでのバックログ現状]

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