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2019.09.20
https://en.xlpat.com/
前回は、「NOVELTY CHECKER」のビデオサーチ機能についてご紹介しましたが、今回は PatdiggerTM という機能についてご紹介します。
Patdiggerは、ある特許ポートフォリオの中から、指定した他社の製品や技術に対して、「関連する」特許を抽出する機能になります。特許ポートフォリオは、予め把握している特許の番号リストがあればそれを利用することもできますし、企業名と技術内容のキーワードから特許ポートフォリオを準備することも可能です。
また、比較対象となる競合他社は、予め把握している競合企業の名称を利用するか、XLPATのシステムが自動で対象となる競合他社を提案してくれるので、その中から選択することが可能です。
競合他社の製品情報はウェブサイトの情報を中心に抽出します。
特許の関連性に対する評価の機能は、以下の3つのステップで実施されます。
ステップ1
特許の侵害可能性について評価します。侵害の可能性については、クレームの範囲、他社による利用の可能性、技術的な回避策をそれぞれパラメータで算出し、評価します。
ステップ2
特許の強度を評価します。特許の評価は、技術的スコア、法的スコア、商業的スコアの3つのスコアを特許のテキスト情報、審査経過、譲渡などの情報から独自のアルゴリズムで算出します。
ステップ3
競争分析を実施します。特許の技術と製品情報との技術的な重なりや被引用分析により、競合の製品と重なるかどうかを判断します。
以上のステップにより、ポートフォリオに含まれる特許の中から、指定した競合他社の製品に対して特許のランク付けを行います。ゴールド、シルバー、ブロンズの3種類のランク付けがされます(図.1参照)。
・自社の特許を他社に対して権利行使やライセンスを検討したい場合に、有力となる特許を把握したい。
・自社の特許ポートフォリオの棚卸しを検討する際に、競合他社の製品に対して有力な特許は棚卸しせずに残したい。
・自社の製品に対して他社のポートフォリオで侵害の危険性のある特許を事前に把握しておきたい。
・特許ポートフォリオが公開段階の特許公報を選択し、有望と思われる特許に対して更に権利化を図るための判断材料にしたい。
もちろん侵害防止を目的とする調査の場合は、この様な簡易な方法だけでの判断は危険ですが、時間とコストを掛けずに事前にある程度把握しておきたいというケースにはこの機能は使えるように思います。
以上、XLPATの「Patdigger」機能をご紹介させて頂きました。次回は、XLPATを更に自社の利用に特化させる「カスタム」機能についてご説明する予定です。
(IP総研 本田竜一)
更にXLPATについて詳しいことが知りたい方、体験を希望される方は、弊社のお問合わせフォームよりご連絡ください。担当者よりご案内致します。