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- 通達・運用変更
2022.12.06
特許部 高橋卓也
2022年12月5日、欧州の統一特許裁判所(UPC: Unified Patent Court)は、UPC協定の発効時期の延期を発表しました。2022年10月にUPCが発表したロードマップでは、UPC協定の発効時期を2023年4月1日とし、今年のクリスマス前にドイツがUPC協定を批准するスケジュールとなっていました(弊社の過去記事参照)。今回の延期は、UPCに対する手続きを行うためのシステム(CMS: Case Management System)へのログイン方法を強化した結果、ログインに必要な認証ツールをUPCユーザーが取得するために十分な期間が確保できていなかったことが原因とされています。
延期後のスケジュールは、以下のとおりです。
2023年3月1日 事前オプトアウト申請を受け付けるサンライズ期間開始
2023年6月1日 UPC協定発効 → 統一特許制度開始
2022年12月6日、UPCの発表の翌日に、欧州特許庁(EPO)は、欧州単一効特許取得のための事前手続きを可能とする経過措置については開始時期を延期せず、2023年1月1日から利用可能とすると発表しています。
(参考)
・UPCの発表(2022年12月5日付)
https://www.unified-patent-court.org/en/news/adjustment-timeline-start-sunrise-period-1-march-2023
・EPOの発表(2022年12月6日付)
https://www.epo.org/news-events/news/2022/20221206.html