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2024.05.10

商標部 関口

【商標ニュース】サウジアラビア 商標拒絶対応策に制限

サウジアラビアでは、商標出願拒絶における出願人のオプションとして、拒絶に反論するアピール提起という一般的な対応の他、出願商標態様の変更による拒絶回避も認められていました(例えば、先行類似商標を理由とした拒絶の場合、出願商標に別要素(文字、図形等)を付加する補正を行うことで、類似が回避される)。

出願商標を実質的に変更し、それが認められるという、他国にはない非常にユニークな拒絶対応でしたが、2024年4月14日をもって、そのオプションは廃止されることになりました。SAIP(サウジアラビア知的財産庁)の業務合理化の一環であり、審査滞貨を減らすことが目的とされています。一方、出願人は、同国出願前の先行商標調査をより慎重に行うことが求められると言えます。

尚、この運用変更については、書面や庁ウェブでの公式通知等はなく、現地代理人が個別の拒絶対応の際、SAIPから通知されている模様です。

(情報提供:SABA & CO 事務所)

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