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2024.08.30

商標部 関口

【商標ニュース】インド特許意匠商標総局 契約職員による決定を見直し

インド特許意匠商標総局 (Office of Controller General of Patents, Designs, Trade Marks) は、2022年10月から、商標審査滞貨解消のための人員補充として、非政府組織であるインド品質評議会 (Quality Council of India) を通じて契約職員を採用しておりました。以来、多くの商標案件における各種決定(登録出願認可、異議審決等)が、当該契約職員によってなされてきました。

しかしながら、2024年8月にカルカッタ高等裁判所が下した2件の判決を機に、商工省産業・国内貿易推進局は、契約職員による決定の合法性を疑問視し、特許意匠商標総局に対し、2024年8月13日付政令(*) にて、これまで契約職員が下した決定全件をレビューし、再承認を行うよう命じました。

レビュー、再承認の対象は、商標の出願、異議における決定、ヒアリング、登録後の各種申請手続き等に及びますが、総件数は明らかになっておりません。レビューの結果、認可の取消しや、決定の変更もあり得ると言われています。再承認作業に際し、数十名の審査官等の担当職員が動員され、各件に対し審査官とその上官の2名1組がダブルチェックでレビューする体制となっています。担当1組あたり250件/日の処理が目標とされており、十分な精査をする余裕があるとは言えませんが、目標遂行が困難な場合等、更なる上官が指導する体制となっており、当局の意気込みは感じられます。弊社では、引き続き、本件の動向を注視して参ります。

(*) “OFFICE ORDER FOR SPECIAL ASSIGNMENT” Office of Controller General of Patents, Designs, Trade Marks 13/08/2024

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