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2024.10.08

特許部 兼子周也

【特許・意匠ニュース】 USPTO AFCP 2.0 終了 申請受付最終日は2024年12月14日

2024年10月1日、米国特許商標庁(USPTO)はAfter Final Consideration Pilot Program 2.0 (以下AFCP 2.0)の申請受付を、2024年12月14日を最終日として終了することを発表しました。AFCP 2.0は、特許出願の審査を効率化し、継続審査請求(RCE)の数を減らすことを目的としていました。

AFCP 2.0の概要
AFCP 2.0は、Final Office Action発行後の補正を考慮するための追加の時間を審査官に提供することにより、出願人がRCEを提出することなく特許を取得するための機会を提供するプログラムとして導入されました。
AFCP2.0は、2013年にAfter Final Consideration Pilot Program(AFCP)を基に設けられ、以後、試行期間を繰り返し延長し、直近の延長では2024年9月30日に終了する予定でした。USPTOは、AFCP 2.0への申請準備中の出願人のため、AFCP 2.0の終了日を2024年12月14日に延期しました。

プログラム終了の理由
1. コストの問題: AFCP 2.0の運営には多大なコストがかかっていました。これを補うために、2024年4月にUSPTOはAFCP 2.0の申請に対して新たな料金を設定する提案を行いました。
2. 提案に対する反発: USPTOは、料金案に対して寄せられたパブリックコメントを踏まえ、AFCP2.0の有償化は広く受け入れられないと判断し、AFCP 2.0を終了することを決定しました。

今後の対応
AFCP 2.0は終了しますが、出願人はFinal Office Action応答として、これまで通り審査官インタビュー、 Pre-Appeal Brief Request for Review 等の他の手段を利用してRCEの回避を試みることが可能です。また、2024年12月14日までであればAFCP 2.0が利用できます。軽微な補正のみで応答するなど、特にAFCP2.0が適している出願であれば終了日までにAFCP 2.0を申請することをお勧めします。

(参考)
・Federal Register(2024年10月1日)
Federal Register :: Extension and Termination of the After Final Consideration Pilot Program 2.0

大学院博士前期課程修了の後、NGB株式会社に入社。修士(医工学)。入社以来、機械・電機分野を中心とした外国特許出願をサポート。外国特許について権利化から他社特許対応まで幅広く対応。

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